当病院は「1・2世代薬剤溶出性ステント留置後のステント血栓症に関するレトロスペクティブ多施設レジストリー」に参加しています
【研究の意義・目的】
冠動脈疾患に対する治療における第1世代薬剤溶出性ステント(DES)の問題点として、ステント留置後1年以上経過してからも遅発性イベント(再血行再建術やステント血栓症)が一定の頻度で起こり続けることが報告されています。また第2世代DESはより生体適合性を高めたポリマーや生分解性ポリマーを搭載し、有効性を保ちながら安全性を高めたDESとなっていますが、ステント血栓症は稀ながらも発生しており、未だ臨床的には解決できていない問題の一つであります。
第1世代DESであるCypherステント留置後のステント血栓症に関しては、ステント血栓症の発症時期の違いによって臨床的背景や危険因子、さらには臨床予後が異なることが報告されています。しかしながら、第2世代DESに関しては明らかになっていません。
今回の研究では、第2世代DES留置後にステント血栓症を発症した症例を後向きに多施設で登録し、コントロール群と比較することで、ステント血栓症の危険因子や臨床予後を検討します。また、第1世代DESのステント血栓症を発症した症例も同様に登録し、第2世代DESとの臨床的背景や臨床的予後の違いを比較検討します。
【研究の対象・期間・内容】
小倉記念病院において2004年4月1日から2015年12月31日の間に、ステント血栓症を発症した患者さんを対象としています。
この研究は通常の診療を受けている中で発生した情報(年齢、性別、既往歴などの患者背景、治療に関連した情報、ステント血栓症発症時の臨床背景など)の収集を主体とした研究のため、患者さんに日常診療以外の身体的及び経済的負担が生じることはありません。なお、この研究の責任者は小倉記念病院循環器内科蔵満昭一です。
【個人情報の管理について】
個人情報漏えいを防ぐため、お名前、住所などの個人を特定する情報は削除した上で、厳重に管理を行い、第三者が個人情報を閲覧することができないようにしております。また、本研究の結果の公表(学会や論文等)の際にも個人が特定できる情報は一切含まれません。この研究に関わる記録・資料は研究終了後5年間(もしくは公表後3年間)保存した後、適切に破棄いたします。
【利益相反について】
この研究において、患者さんの利益と研究者や企業の利益が相反する状態になることはありません。また、この研究は通常の保険診療の範囲内で行われ、本研究に関する保険診療外の資金は必要としていません。
【連絡・問い合わせ先】
この研究に関する相談やお問い合わせ(研究資料の入手方法を含む。)、またはご自身の診療情報につき開示または訂正のご希望がある場合は、下記連絡先までご連絡ください。なお、この研究の対象者となることを希望されない場合は、お申し出ください。その場合でも診療上の不利益が生じることはありません。
小倉記念病院 循環器内科 担当者 蔵満 昭一
〒802-8555 北九州市小倉北区浅野三丁目2番1号
電話093-511-2000(代)
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1・2世代薬剤溶出性ステント留置後のステント血栓症に関するレトロスペクティブ多施設レジストリーについて