認定看護師をめざしたきっかけ
10年程循環器病棟勤務をしている中で、再入院を繰り返す心不全患者様を多く看て来ましたが、繰り返す原因やそれに対する介入方法など全く知識がありませんでした。しかし友人の誘いで循環器に関する学会やセミナーなどに参加し、友人から心不全を教わったりしていくうちに、苦手意識が強かった循環器のことが少しずつ好きになりました。そんな頃、認定看護師取得の話を頂き、高齢化が進む地域で再入院を繰り返す心不全患者様やご家族に少しでも貢献できればと思い決意しました。
認定看護師の勉強をして感じたこと
神奈川県にある北里大学で6ヶ月間、年齢や施設規模などの違いはあっても同じ目的・目標を持った全国から集まった仲間と一緒に学ぶことができました。
10月に入学し11月からはほぼ毎週のようにテストが行われ、課題レポートやグループワークなど休む暇がなく何度も気持ちが折れそうになりました。また5週間の実習では3例の患者様の看護展開を行い、個別性を考慮した患者指導などの難しさや記録物の多さに苦戦しました。ですが実習指導者さんや実習先のスタッフさん・Drに恵まれ、楽しい実習期間を送ることができました。また仲間たちと食事や遊びに行き楽しい時間を過ごすことができ最高の友人達のお陰で6ヶ月を乗り切ることができました。
心不全看護認定看護師として
当院は市内で唯一循環器専門治療が可能な病院です。当院がある地域は全国平均よりも高齢化が進んでおり、心不全も明らかに増加しています。増加の背景として、高齢化に伴う老々介護や独居が増えたことが考えられます。
心不全は長期に及ぶ複雑な病態であるため、入院中から段階的に教育をすることが重要になります。そのため当院では心不全チームを発足し、入院中の心不全患者様やご家族に対し多職種による様々な支援活動を行っています。患者様・ご家族にあった教育向上に努め、この地域の心不全患者様におけるQOL及び予後の改善に貢献したいと考えています。
またスタッフ教育にも力を入れ、一貫した技術提供ができるよう「一緒に学ぶ」姿勢を大切に、指導者としても成長していきたいと思っています。